薬を詰める方法にこだわっています

根管治療で最も重要になるのが、根管の先まで隙間なく、薬剤(ガッタパーチャーという充填材)を緊密に詰めることです。これが、再発を防ぐための重要ポイントですので、当院では、側方加圧根充垂直加圧根充の2つの治療方法を併用して行っています。

薬を詰める方法

歯の根の感染部分を除去した後、マスターポイント(主となるガッタパーチャポイント)を1本入れ、残りの隙間にアクセサリーポイント(先端のとがったガッタパーチャポイント)を入れて詰めていくのですが、細い針状のガッタパーチャーを側方に加圧しながら何本も詰める治療法が「側方加圧根充」です。側方加圧根充は、比較的治療がし易いことから広く採用されている方法ですが、隙間ができやすく、尖端が枝分かれしていたり曲がっている根管では、緊密に充填することは困難です。

そして、専用の器材を使って加熱軟化したガッタパーチャーに、垂直圧をかけて充填する方法が垂直加圧根充です。難しい治療方法ですが、根管の隅々まで緊密に充填することが可能です。

垂直加圧根管充填 CWCT(Continuous Wave Condensation Technique)とは
根管治療を成功させるために大切なのは、何を充填させるか(根充剤の種類など)ということより、その過程(感染した部分を残さずきれいに除去する工程や、充填剤を隙間なく詰める工程)です。

根管は細く、複雑に曲がりくねっている上にその形状は歯1本1本異なっています。その先端まできれいにし、また、隙間なく緊密に薬を充填するためには、マイクロスコープによる精密な治療と、それぞれの状況に応じて充填方法を使い分ける丁寧で精密な工程がとても重要です。

垂直加圧根管充填は封鎖性に優れた根管充填方法で、ほとんどの根管形態に適応が可能です。アメリカの歯内療法専門医の半数近くが採用している根管充填方法でもあります。当院では、スーパーエンドα&βを導入して垂直加圧根管充填を行っています。

スーパーエンドα&βスーパーエンドα&β

【術前】
感染対策
根の先端に病巣があります。これを根管内清掃後、CWCTにて根管充填。
【術後】
感染対策
病巣が消失し骨が再生しました。