古い詰め物の下でむし歯が、進行しております。
詰め物を除去します。
セラミックで修復しました。
2016年8月 5日
歯牙破折により歯肉に炎症が認められます。
炎症を抑えるために、破折片を除去します。
CTにより歯槽骨の状態を確認します。前歯を支える骨は奥歯に比較して狭小なケースが多いですが、今回も5mm以下しかありません。
ほんのわずかですが、歯の唇側に骨があり、破折片の除去後、消炎したことから抜歯と同日にインプラントを埋入する計画をたてます。
抜歯と同時に直径3.7mmのインプラントを選択し、理想的な位置に埋入しました。
ジルコニアカスタムアバットメント装着
ジルコニアクラウン装着
審美障害と歯肉の腫れが認められます。
まず古い被せ物、歯石を除去します。この場合外科的な対応も考えられますが、歯肉が後退してしまう可能性があるため、仮歯の修正を繰り返し、直していきます。
仮歯を調整し、清掃しやすい状態に環境を改善することで、腫れも自動的に治っていきます。
状態が安定した後、セラミック冠で修復します。
術前
術後
歯と歯の間にできたむし歯です。
内部で進行していました。原因は歯と歯の間の清掃不良と思われます。
セラミックで修復しました。再発を防ぐために歯ブラシだけでなく、デンタルフロス(糸ようじ)が必須となります。
歯の側面 根の部分にできたむし歯が原因で神経をとったケースです。
むし歯を取り除きます。
最後はジルコニアクラウンで修復しました。
1番後方で清掃しずらく、また神経が無いため、今後もメンテナンスが重要となります。
プラスチックの内部が変色しています。患者さまは数日前より違和感を感じていました。
プラスチックを除去すると、予想通りむし歯が広範囲にわたり進行しておりました。
ここまで進行すると、残っている歯の強度が少ないため破折する可能性があります。
セラミックで修復しました。咬み合わせを、セラミックと残っている健全歯質に、均一に接触を与え、なおかつ、食いしばりや歯ぎしりといった、歯を揺さぶる力に対しては限りなく排除するようにしました。
同じく金属の下にむし歯ができたケースです。
拡大してみると浮いています。また部分的には隙間が確認できます。歯が変色しているのは、錆びた成分が歯に溶けだしていると考えられます。
金属を撤去すると、内部にむし歯が進行していました。
セラミックで修復しました。早期発見で最も大切な神経を保存することができました。
重要なことは、この治療で終わりなのではなく、予防をしていくということです。
金属の周囲からむし歯になったケースです。
拡大すると、金属の周辺が浮いているのが確認できます。
銀歯で修復されている歯のほとんどは、浮いている可能性が高いです。
健全歯質を傷つけないよう慎重に金属を撤去します。
予想以上にむし歯が内部で進行していました。
セラミックで修復しました。
今後は再発させないよう、患者さまと共にメンテナンスをしていきます。
プラスチックの詰め物の下にむし歯ができました。見た目ではただの変色にしか見えませんが......
プラスチックを外してみると、かなり深いむし歯ができていました。発見が早かったため、神経を保存することができました。神経をとった場合、強度が低下し破折するリスクだけでなく、知覚が無いためむし歯ができても気づきにくくなります。
セラミックで修復しました。審美も十分な結果が得られました。物理的にも強度があり、機能的には、天然の歯と同等の咬み心地が得られます。今後はむし歯の再発予防をしていきたいです。
2016年8月 4日
重度の歯周病と短期的な治療の繰り返しにより、機能的な咬み合わせが崩壊しています。このままの状態だと残っている歯へも悪影響を及ぼすことが予想されます。
治療前
初めに歯石の除去と歯周組織の炎症を改善していきます。その後状態が落ち着いてから、歯周病の改善目的と歯冠長を延長させる目的で手術をしました。歯肉の変化に合わせて仮歯を修正していきます。
歯周組織が落ち着いた段階で、理想的な咬み合わせを仮歯と仮義歯によって作り上げていきます。
治療後
右上のバネは唇に隠れて見えません。
上を金属床という薄いプレートを使用した義歯、下をインプラントで咬み合わせを再構築した患者さまです。
術前
術後
機能的にも審美的にも十分な結果が得られました。
術前レントゲン画像
術後レントゲン画像
歯列不正と根尖病巣(右側の根の先端に病巣ができてしまいました)が原因で審美障害が出ている患者さまです。歯の着色だけでなく、歯肉の炎症も認められます。
正中2本を抜歯して、即日仮歯を入れました。仮歯の調整中に歯石の除去、機械的な歯面清掃を時間をかけて行い、患者さまにも日々の清掃にも協力してもらい、結果的に歯肉の炎症もとれてきました。
今回に限らず歯科治療は医師、歯科衛生士と患者さまが協力してお口の中の環境を整え、改善していくことが重要と思われます。
抜歯した歯肉が落ち着いた段階でセラミック冠を装着しました。審美的な問題だけでなく、歯周病も改善しました。歯周病の改善は、清掃への意識改革にもつながるため、治療した結果が長持ちすることに直結します。富田歯科医院では、患者さまと二人三脚で環境改善に努めます。
歯の付け根の部分が黒くなっています。むし歯ではないのですが、被せ物をして時間が経過するなかで歯肉が後退する場合があります。メタルセラミックは適合性や強度に優れていますが、この症例のように、縁の部分が露出すると金属色が見えてしまいます。
金属を使用しないジルコニアクラウンでやり直しました。わずかではありますが、金属が無いためジルコニアクラウンの周辺の歯肉の色も明るくなりました。
術前と比較して歯の傾斜も改善しました。
治療前
この患者さまの問題点
①長期にわたり下に歯が無かったために、上の歯が落ちてきてしまったこと
②全ての被せ物が歯と合っていないため、むし歯が発生したこと
③歯周病であること
④繰り返しおこなわれていた再治療による咬合不良
これらの問題を歯周外科治療と仮歯の改造により、理想的な状態にします。この場合の理想的というのは、機能的・清掃性・永続的(長く持つ)・審美的に十分な結果が得られているということです。
治療後
奥歯は、精度及び強度を重視し、セラミック冠と歯の接合部分を意図的に歯肉より上にあげています。下は入れ歯で修復しました。入れ歯の場合の考慮すべき点として、咬んだ時に義歯が動くために、義歯を支えている歯に動揺を与えるということです。
この場合※アルタードキャストという特殊な方法で、義歯を支える歯が食事の際にかかる回転する力を極限まで抑えることができます。
特に※遊離端義歯といった場合は粘膜の沈下量が大きいため、必ず行う必要があります。
※遊離端義歯
歯が無い部位の前方に歯が残っていて、後方に歯が無い状態の義歯。
この状態で通常の型をとると義歯が後方に回転し、支えている歯にも回転する力がかかります。
※アルタードキャスト法
歯に接合するバネと、粘膜に接合する庄の部分(ピンク色のプラスチックの部分)を別々に型をとることで、義歯が動いた状態の粘膜とバネがかかる歯の変位量の差を義歯に記録させる方法。
歯と歯の間、根の部分にむし歯ができました。むし歯の範囲は狭いので、健全な歯質を可能な限り保存する方法を選択します。
術前
術後
ダイレクトボンディングという方法により、
最小限切削量でなおしました。
咬み合わせに問題があり、右上と左下の歯が失われただけでなく、今後も他の歯にもトラブルが起こると予想されたため、矯正・インプラントを複合的に使い治療したケースです。
治療前
下顎臼歯に:咬合挙上用のバイトプレートを装着。このプレートにより理想的な咬み合わせを設定します。度重なる治療の結果、咬合高径が変位しています。
具体的には
①上下前歯のディープバイト(過度に咬み合わさるために、負担が大きくなります)、及び前方突出②右上小臼歯の近心傾斜③右下左上の臼歯の延出
バイトプレートを仮歯に替えた後、倒れてしまった右上の小臼歯を、矯正用インプラントを用いて起こします。
小臼歯の牽引が終了しました。歯を牽引することにより歯が起きるため、下の歯とぶつかります。矯正中は絶えず仮歯の調整を行わないと、目的とする位置まで移動できません。
次に圧下(延びた部分を歯槽骨内に埋める矯正)させます。
右上犬歯を後方に牽引します。この写真でもわかるように、上の前歯が前方に突出しているため、後方に牽引する必要があります。
犬歯の牽引が終了しました。
上下の前歯を後方に牽引します。犬歯が後方に移動した矢印のスペースを利用します。
前歯部の牽引が終了しました。後方に移動した分、右上のスペースが埋まりました。
右上の奥歯が失われてから時間が経過したため、上顎洞の拡大が認められます。このままではインプラント埋入に必要な骨がないため、手術ができません。赤い線の部分しか骨が存在しません。
上顎洞挙上手術(サイナスリフト)を施行し、骨を再生させます。
富田歯科医院でのサイナスリフトは、直径6mmという非常に小さい手術野で行うため、術後の痛みや腫れ、出血等がほとんどありません。
手術後のCT画像上顎洞内の骨の再生が確認できます。
再生させた骨にインプラント埋入をしました。CTにてインプラントの植立状態を確認します。
治療終了
この患者さまの場合は、咬み合わせを矯正治療とインプラント治療により、再構築しました。最も重要な要素である「長くもつ」治療を目指しました。一般的な歯科医院では、矯正専門医とインプラント等の治療をする医師とが異なる場合が多いため、治療の連携や統一性が難しく時間がかかりますが、富田歯科医院では1人の歯科医師が全てを行うため、患者さまにとって最良な方法を確実に、より早く行うことができます。
上下の前歯の接触が無いために、奥歯が失われた患者さまです。
上下の前歯の接触が無いと、奥歯の接触が大きくなるだけでなく、歯を前後、左右に揺さぶる力が持続的に加わります。その結果、1度治療した詰め物や被せ物が脱離、または浮いて隙間ができたところから、細菌が入るといったトラブルが繰り返し起こります。
まず仮歯によって、上下の前歯の咬み合わせの関係を理想的な状態にします。
上下前歯の適切な接触があることで、臼歯の接触負担が軽減されますが、それ以外にもアンテリアルガイダンスといって、下の前歯が上の前歯の裏側を接触滑走することで奥歯の接触が離開します。この動きによって奥歯が揺さぶられ、押し倒されるといった危険から守られるのです。
失われた奥歯はインプラントの埋入をしますが、左上の上顎洞という空間が拡大し骨がありません。
サイナスリフトという手術方法により、上顎洞に骨を再生させます。上顎洞内に新生した歯槽骨を認めます。
新生した骨が定着した後、インプラントを埋入します。
右下臼歯にも2本インプラントを埋入しました。
術前
術後
この患者さまの場合、奥歯が失われた原因である前歯を中心とした、咬み合わせを理想的にすることが最も重要でした。もし原因が取り除かれていない状態で、インプラントを埋入しても、もともと歯をダメにした原因がインプラントにも必ずトラブルを与えます。富田歯科医院では原因を取り去った、長く持つ治療を最重要視しております。
下の奥歯の喪失後、時間が経過したために上の奥歯が落下して、下にインプラントを入れるスペースがありません。矯正用インプラントを使用し、下がった上の奥歯を理想的な位置まで戻しスペースを確保した後にインプラントを埋入する計画をたてました。
治療前
矯正用インプラントを安全に入れるため、術前にCTで歯槽骨や埋入予定部位の隣在歯の状態を確認します。
上の奥歯を削合し、スペースを確保するという方法もありますが、削除量が大きく、神経を取る必要もでてきます。今回は矯正用インプラントを用いて元の位置に引き上げ、インプラント埋入用のスペースを確保します。
上顎臼歯の矯正(圧下)期間中に下顎にインプラント埋入をしました。
右上のブリッジは最後方歯のみ限局矯正を行うため、切断しました。
対象となる歯が1本となるため、矯正期間の短縮につながります。
術前
ブリッジ切断後、矯正用インプラント埋入
術前
術後
圧下した結果、歯肉に歯が入り込み、下にスペースが確保されました。
圧下した後、歯肉切除術によって適切な補綴(被せ物)ができる量を露出させます。
インプラントに上部構造(ジルコニアクラウン)を装着します。
治療終了時
機能的にも審美的にも満足のいく結果が得られました。矯正を取り入れたことで、歯の削除量を最小限にすることができました。
2016年8月 3日
咬み合わせを矯正を主体として治したケースです。右下の前歯が前方に突出しているために、上の前歯を突きあげていることが最大の問題点だと診断しました。この場合、1歯単位で治療しても、原因が解決しなければ修復物脱離・歯牙破折・むし歯の再発などのトラブルが起こる可能性が高くなってしまいます。
下の前歯4本を3本にするスリーインサイザルという手法をとります。まずは、1番条件の悪い左下の前歯を抜歯します。
抜歯の後にできたスペースを利用して、後方に前歯3本を牽引します。
スペースが完全に閉じました。
傾斜した前歯を垂直に整えます。
最終的にはジルコニアクラウンにて連結固定し、後戻りを予防しました。
術前に比較して下の歯並びが改善されて、上の前歯への突き上げのリスクが軽減されました。当院での矯正は審美も重要ですが、歯科疾患の再発予防の為の矯正にも力をいれております。
術前
術後
治療前
歯周病と咬み合わせの問題がある患者さまです。
治療後
この患者さまの場合は義歯による修復方法をメインに治療をすすめました。機能、審美ともに十分満足のできるところまで回復いたしました。(右上の金属のバネは唇に隠れます。)
右下のブリッジに痛みが出た患者さまです。
ブリッジを除去した結果、後方のブリッジを支えている歯が崩壊していました。原因はブリッジの短所の一つである欠損部位の負担が隣の歯に掛かり、患者さまが気づかない間に金属と歯の隙間にむし歯菌が侵入したものと思われます。
インプラントを埋入して前後の歯の負担を軽くします。
むし歯で崩壊が進んでいた一番後方の歯は歯周外科手術、グラスファイバーにより、修復しました。
ジルコニアクラウンを装着して治療を終えました。
前歯が重度歯周病になり動揺がおこりました。
保存不可能と診断、抜歯後ジルコニアによる審美及び機能回復をします。
抜歯後即日仮歯を入れます。
抜歯
仮歯による治療
ジルコニアフレーム装着
ジルコニアクラウン装着
下の奥歯が無く、前歯のみの咬み合わせになっています。
インプラント治療で適正な咬み合わせを再現します。
治療前
インプラント埋入後3か月後にアバットメント(土台)を装着
ジルコニアクラウン装着
治療終了
左右の奥歯が失われて、咬みづらいだけでなく、奥歯が無い為に下の前歯が上の前歯をつきあげてしまっています。
術前
この症例の場合、奥歯が失われてから時間が経過していたため、咬合高径(咬み合わせの高さ)が低下し、下顎前歯部の突き上げによって上顎前歯部が突き出た状態になっています。
左右の奥歯に矯正用インプラントを入れて、押し出された前歯を後方に牽引します。
術前
術後
飛び出していた歯が後方に移動しました。
後戻り防止のために連結させた仮歯を装着します。
次に歯を失っている奥歯にインプラント埋入します。この患者さまの場合、左上の歯槽骨が無い為、このままではインプラントを埋入できません。そこで、サイナスリフトという特殊な方法で歯槽骨を再生させます。
術前
術後
インプラントに十分な骨を再生させました。
その後、インプラントを埋入しました。
その後、下の奥歯にインプラントを埋入しました。
術前
術後
術後
強度と機能を重要視したため、この患者さまは奥歯は金属で対応しました。
広範囲にわたりむし歯ができて、審美的な問題だけでなく、痛みも伴い日常生活に支障をきたしておりました。
左上の犬歯は残念ながら抜歯をさせていただきジルコニアによる補綴での矯正をこころみます。
術前
術後
左上の犬歯の位置関係を前後の歯で補正し、審美だけでなく、機能的にも回復できたと思われます。